新幹線の繁忙期と閑散期

新幹線の指定席は混む時期と空いている時期によって600円の差があります。
最終更新:2024/03/09 21:38:24

新幹線の繁忙期、閑散期、最繁忙期

東海道新幹線の指定席は混雑するとき(繁忙期)は200円高く、ガラガラなとき(閑散期)は200円安く設定されています。2023年4月からはさらに最繁忙期として大型連休前後には400円高く設定されます。

 

自由席は年中料金が変わりません。また、以前はエクスプレス予約(EX予約)なら年中値段は一緒でしたが、2023年10月より料金がシーズンごとに変動するようになりました。

 

新幹線の繁忙期、閑散期、最繁忙期の料金や具体的な日、回数券利用や適用条件など詳しくご紹介します。

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繁忙期、閑散期とは

新幹線でいう繁忙期、閑散期とはJRが定めている料金の変動制度のことです。指定席の料金が、混雑するシーズンは高く、空いているシーズンは安くなります。
閑散期、繁忙期の適用
上記図のように、新幹線を含む特急列車では、特急券+乗車券が必要ですが、シーズンごとに料金が変化するのは指定席特急券に限られます。自由席は年中同じ料金です。

 

繁忙期、閑散期の料金設定としては4段階あります。片道料金です。

  1. 最繁忙期(+400円)・・・大型連休
  2. 繁忙期 (+200円)・・・卒業シーズン、連休など
  3. 通常期 (± 0円)・・・通常
  4. 閑散期 (-200円)・・・大型連休前後など

 

 

繁忙期、閑散期の制度は、JR特有の制度で私鉄ではありません。私鉄でみかけるのは平日日中の割引制度などです。

 

鉄道以外では高速バスや飛行機(ハイシーズン、ローシーズン)でも料金変動はありますが、明確に時期と料金を指定しているのはJRだけです。

 

 

全国JR各社の状況

新幹線路線別の繁忙期、閑散の適用
新幹線路線 繁忙期・
閑散期
最繁忙期 グリーン
東海道新幹線 23年4月~ 23年4月~
山陽新幹線 23年4月~ 23年4月~
九州新幹線 23年4月~ 23年4月~
北海道新幹線 23年4月~
東北新幹線 23年4月~
上越新幹線 23年4月~
秋田新幹線 23年4月~
山形新幹線 23年4月~
北陸新幹線 23年4月~

繁忙期、閑散期の料金設定は、新幹線の路線(JRの管轄)によって、2023年3月までは違っていました。2023年4月からは全国のどの新幹線も同じになりました。すべての路線でこのシーズン別の料金体系が導入されています。

 

 

 

閑散期、繁忙期、最繁忙期のカレンダー

繁忙期、閑散期は日によって決まりますので、カレンダーで確認する必要があります。

 

各料金のカレンダーは全国9路線の新幹線で2パターンあります。JR東海系列と、JR東日本系列のどちらかです。

 

JR東海系列のカレンダー

対象は東海道新幹線、山陽新幹線、九州新幹線の3路線が対象です。

 

凡例

  • 赤・・・最繁忙期+400円
  • 橙・・・繁忙期 +200円
  • 白・・・通常期 ±0円
  • 青・・・閑散期 -200円
2024年1月~3月

繁忙期、閑散期カレンダー 1月から3月

 

2024年4月~6月

2024年4月から6月の閑散期、繁忙期カレンダー

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2024年7月~12月

2024年7月から12月の閑散期、繁忙期カレンダー

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2025年1月~3月

2025年1月から3月の閑散期、繁忙期カレンダー

 

 

 

JR東日本系列のカレンダー

対象は北海道、東北、山形、秋田、上越、北陸新幹線の6路線が対象です。

 

  • 凡例
  • 赤・・・最繁忙期+400円
  • 橙・・・繁忙期 +200円
  • 白・・・通常期 ±0円
  • 青・・・閑散期 -200円

 

 

24年1月~3月

JR東日本、繁忙期、閑散期カレンダー 1月から3月(JR東日本)

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2024年4月から6月の閑散期、繁忙期カレンダー(JR東日本)

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2024年7月~12月

2024年7月から12月の閑散期、繁忙期カレンダー(JR東日本)

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2025年1月~3月

2025年1月から3月の閑散期、繁忙期カレンダー(JR東日本)

 

 

 

買い方別の最繁忙期、繁忙期、閑散期の対象と料金

エクスプレス予約(EX予約)

2024年3月現在、東海道新幹線の会員サービスエクスプレス予約(EX予約)は窓口同様に時期によって指定席の料金が変動します。

 

以前はEX予約は年中料金が同じことが宣伝文句でしたが、2023年9月30日から窓口同様にシーズン別の料金設定がされるようになりました。

 

東京-名古屋間の指定席は以下のとおり時期によって変動します(2024年3月現在)

  • 閑散期 ・・・10,680円(-200円)
  • 通常期 ・・・10,880円(±0)
  • 繁忙期 ・・・11,080円(+200円)
  • 最繁忙期・・・11,280円(+400円)

ザック時期を覚えるなら、大型連休が最繁忙期、大型連休の前後が閑散期。新学期シーズンが繁忙期。最大で片道600円の差がでます。

 

 

スマートEX

スマートEXも最繁忙期、繁忙期、閑散期で料金が変わります。窓口で買うのと同様に、指定席は最繁忙期+400円、繁忙期+200円、閑散期は-200円です。
スマートEX自体は年会費は無料ですが、料金はEX予約よりも割高です。スマートEXの料金は窓口よりわずかに安く買えます。

 

東京-名古屋間の指定席は以下のとおりです(2024年2月現在)

  • 閑散期 ・・・10,900円(-200円)
  • 通常期 ・・・11,100円(±0)
  • 繁忙期 ・・・11,300円(+200円)
  • 最繁忙期・・・11,500円(+400円)

上記は「のぞみ号」料金です。スマートEXはさらに、のぞみ、ひかり、こだまで料金が違います。ひかり、こだまだと210円安くなります。

 

 

えきねっと

JR東日本のえきねっとでも東海道新幹線が予約できます。乗車する路線のカレンダーが適用されるため、JR東海系列の繁忙期、閑散期カレンダーをご参照ください。
えきねっとで購入した場合、窓口で購入する価格とまったく同じです。

 

東京-名古屋間の指定席は以下のとおりです(2024年2月現在)

  • 閑散期 ・・・11,100円(-200円)
  • 通常期 ・・・11,300円(±0)
  • 繁忙期 ・・・11,500円(+200円)
  • 最繁忙期・・・11,700円(+400円)

 

窓口・券売機の指定席

窓口で買う指定席は最繁忙期+400円、繁忙期+200円、閑散期は-200円です。昔、ネット予約も無い時代は皆この価格で買っていました。
東京-名古屋間の指定席(のぞみ)は以下のとおりです(2024年2月現在)

  • 閑散期 ・・・11,100円(-200円)
  • 通常期 ・・・11,300円(±0)
  • 繁忙期 ・・・11,500円(+200円)
  • 最繁忙期・・・11,700円(+400円)

 

窓口・券売機の自由席

自由席は繁忙期、閑散期は関係がありません。指定席に限って適用される制度です。

 

東京-名古屋間の自由席(のぞみ)は以下のとおり変化はありません(2024年2月現在)

  • 閑散期 ・・・10,560円
  • 通常期 ・・・10,560円
  • 繁忙期 ・・・10,560円
  • 最繁忙期・・・10,560円

 

学割

学割は大人料金が適用される中学校からで、高校、大学、専門学校、その他学校です。学校で証明書を発行してもらうと乗車券が2割引きになります。特急料金の割引はないので、総額で1割引き程度になります。

 

学割でも繁忙期、閑散期、最繁忙期で料金が違ってきます。学割で乗車する場合は、運賃(乗車券)だけなので、特急料金はそのままです。繁忙期、閑散期、最繁忙期が適用されるのは指定席の特急料金。つまり学割でも指定席の場合は繁忙期、閑散期、最繁忙期が適用されます。

 

東京-名古屋間の学割指定席(のぞみ)での料金総額は以下のとおり変化します。

  • 閑散期 ・・・9,820円
  • 通常期 ・・・10,020円
  • 繁忙期 ・・・10,220円
  • 最繁忙期・・・10,420円

自由席の場合はいつでも9,200円です。

 

 

回数券

新幹線回数券の表紙

新幹線の回数券は年中値段は変わりません。繁忙期の特に混雑する時期は使えないようになっています。
使えないのは大混雑する大型連休(ゴールデンウィーク、お盆、年末年始)です。回数券を購入すると表紙がついてきますが、表紙に利用できない日がきちんと記載されています。

 

利用日による料金に変わりはありません。

2024年 回数券が利用できない日
回数券が使えない期間 備考
4月27日~5月6日 GW
8月10日~8月19日 お盆
12月28日~1月6日 年末年始

上記表の日付以外であれば、繁忙期でも閑散期でも回数券は使えます。誤解が多いですが、必ずしも繁忙期だから回数券は使えないというのは間違いです。今年はたまたま使えない日と連休開始日が同じです。

 

 

新幹線を乗り継ぐ場合

繁忙期、閑散期の料金は乗り継ぐ新幹線それぞれ適用されます。新幹線を2路線乗りつぐと、2路線それぞれで繁忙期料金をとられたり、閑散期料金で安くなったりします。JRの会社が違うとそれぞれで指定席券を買う必要があるからです。

 

例えば、仙台から名古屋へ指定席で行くとします。この場合、仙台駅から東北新幹線で東京駅までいきます。東京駅で東海道新幹線に乗り換えて名古屋駅でおります。
このケースだと最繁忙期には、仙台から東京まで+400円。東京から名古屋まで+400円きっぷが高い。もちろん片道です。

 

東海道新幹線、山陽新幹線は相互乗り入れしているため、東京から博多は±200円、最繁忙期で+400円です。山陽新幹線(新大阪~博多)と九州新幹線も乗り入れしているため±200円、最繁忙期で+400円。
ところが、東海道新幹線と九州新幹線は乗り入れしていないため、双方のJRで200円の計±400円、、最繁忙期で+800円が適用されるのです。

 

少々複雑ですが、繁忙期の場合、
東京~京都の間から乗車して九州へ行く場合は±400円。
新大阪より西から乗車して九州へ行く場合は±200円。

 

 

 

まとめ

あらためてポイントを整理します。

 

繁忙期、閑散期の料金設定は下記の4段階です。日単位で設定されます。

  1. 最繁忙期(+400円)・・・大型連休
  2. 繁忙期 (+200円)・・・卒業シーズン、連休など
  3. 通常期 (± 0円)・・・通常
  4. 閑散期 (-200円)・・・大型連休前後など

 

新幹線を利用する日が調整できるのであれば、閑散期を狙って乗車するのがベストです。200円の差ではありますが、往復すると400円。
逆に繁忙期に利用すると往復で400円高く、最繁忙期に乗ってしまうと往復で800円も高くつきます。

 

調整は難しいですが、お仕事の方は年末の挨拶回りは繁忙期になる12月20日までに済ませられると安く移動することができます。

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