新幹線が遅れた場合の払い戻しルール

新幹線の運行や遅れのトラブル
最終更新:2022/09/11 11:35:07

新幹線が遅延したら 払い戻しなどのルール

新幹線の遅れ

新幹線の遅延は個人的には一番避けたいトラブルです。
動かないともなれば払い戻しして予定を直ぐに立て直すことに頭が切り替わりますが、「遅れ」は結論が見えない戦いになります。

 

遅延した場合にどうすればいいかをルールや実体験からご紹介します。

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遅延による保障の原則

JRが責任を負ってくれるのは、2時間以上到着が遅れた場合の特急券の払い戻しと、遅延によって1時間以上乗り換え列車を待つことになった場合に限ります。

 

払い戻しはJRの義務ですが、本人が申し出ないない限り何もしません。

 

2時間が線引きなので1時間59分遅れで到着した場合、遅れは遅れですが保障は一切ありません。「到着が遅れてご迷惑をおかけしました~」の放送で謝ってもらうぐらいです。

 

また、遅れによって他の列車に乗れなかった場合や、イベントに遅れた場合などでも保障はしてもらえません。

 

 

遅延が起きたら

きっぷの購入前

天候に起因する遅延であれば、今後運休となる可能性があり、可能であれば日程を変えるのがベストです。
人が線路に立ち入った場合など、原因が解消している場合は状況が改善するのでまだましですが、本当に遅れや運休は疲れるので少しでも怪しい場合は避けたいものです。

 

列車が少しでも動いている場合、現在時刻が10時だとしても到着するのは8時の列車であったりと電光掲示板の表示と時間のズレでタイムスリップしたような、何とも気持ちの悪い気分を味わいます。

 

新幹線遅延による券売機の発売停止
写真は昨年の台風時に事前に発売停止された際の品川駅での券売機の様子です。
最近では混乱を招くため、台風などの場合は先に電車を停めてしまうことが多くなりました。券売機では発売が中止され、変更など手続きは窓口を利用するように案内されています。

 

どうしても乗りたい場合

券売機が利用できるなら、券売機で自由席券を購入するのが一番利用しやすい方法になります。
指定席はおすすめしません。ホームで待ち、到着した列車に自由に乗れる自由席が最も柔軟に動けます。

 

遅れが出ているときに、指定席を買うのは苦労します。
券売機(ネット予約でも同じ)では、過去の列車は予約できません。まだ到着していない列車であっても、ダイヤ上の時刻では過去の列車になるため、遅れが考慮できい券売機では買えないのです。

 

また、運転再開したとしても、混雑によっては遅れが拡大します。いつ電車が来るかわからない状況なので、到着した列車に一番乗りやすいのが自由席です。

 

自由席の場合に困る点といえば、座席の問題です。
自由席が満席の場合、指定席が空いていれば列車内で指定席の差額を支払えば指定席に変更することもできます。
差額料金が必要ですが、そこはお財布と相談してください。

 

5、6年前の話ですが、自由席券で指定席に座っていても車掌さんは回ってこず、降りた際も清算を忘れてしまったことがあります。遅れた列車の車掌さんも大忙しなのですよね。故意は厳禁ですよ…

 

 

きっぷが購入してあり、乗車前の場合

列車が2時間以上遅れることが確実、もしくは、乗り継ぎ駅で1時間以上待つことが確実な場合は、以下の4つの選択肢を乗客が選ぶことができます。

 

「遅れることが確実な場合」はJR側の判断です。利用者が勝手に判断してもダメなので、駅での電光掲示や係員を捕まえて確認する必要があります。

  • 乗車をやめる
  • 有効期間の延長
  • 後続列車に乗車する
乗車をやめる

手数料なしで全額(特急料金と運賃)が払い戻されます。
払い戻しは翌日から起算して1年以内に駅できっぷを提示すればどこの駅でも手続きしてくれます。

 

クレジットカードの場合でも現金で払い戻しに応じてくれます。
自分の都合で払い戻しするような場合は、現金払い戻しはできません。通常は、購入した管轄JR駅で購入時のクレジットカードを提示して返金処理をカードに行います。
JRの規約では、クレジットカードで購入した切符の現金払い戻しはできませんが、遅延時は柔軟に対応してくれます。

 

有効期間の延長

列車遅延の場合は、翌日に限り乗車券と特急券のいずれも有効期限を延長してもらえます。

 

規約では、駅に切符を預け、切符と引き換えに証明書をもらって翌日再度乗車することになっていますが、そんな面倒なことをJRも客も望まないので、払い戻しをしてもらってから再度買うのが正解です。

 

乗車券の長距離割引が無効となり、継続の方が得なケースも想定しているのだと思いますが乗車前であれば何も考えるに払い戻した方がシンプルです。

>>JR旅客営業規則 第283条

 

後続の列車に乗車する場合

本来の手続きとしては、きっぷの払い戻しを受けてから再度購入するのがルールですが実際は変更やそのまま乗車するケースがほとんどです。

 

この方法は遅延時の規約には記載はありませんが、列車が動き始めている場合に一番実用的で私も実践している方法です。駅員・車掌さんも臨機応変に対応してくれます。

 

駅に到着してくる列車の混み具合を見て、空いていれば(特に再開直後はほとんど空いている)そのまま指定席に座ります。
元々指定席をお持ちの場合は追加料金も何もいりません。
車掌さんが列車内で回ってきた際に「列車が来ないので乗りました」と言えば察してそのまま申し訳なさそうにスルーしていきます。

 

自由席の場合は自由席、指定席は指定、グリーンはグリーンと同等の列車と設備を利用する点だけは注意してください。後続の指定席が満席だからといってグリーンに座ると差額を払う必要があります。

「自由席<普通指定席<グリーン席」 と高い席には座れませんが、普通指定席の券で自由席に座るのは認められています。

 

注意点ですが、指定席に座る場合は空席だということを確認してください。
万が一誰かの席だった場合はその人に権利がありますので一言謝って座席をゆずりましょう。
駅を出発してから5分すれば、空席の可能性が高いので時間をおいてから座りましょう。

 

 

乗車中に遅延した場合

このケースが場合によっては一番悲惨です。
過去の最も遅れたケースでは2000年の東海豪雨で22時間以上も遅れて駅に到着し、乗客は列車内に軟禁されました。
私の場合は1時間程度閉じ込められたのが最高です。

 

JR側の対応によって以下のケースがあります。
場合によって違いますので指示に従うようにしてください。

 

駅に停車していて折り返し運転が始まった場合

天候や全線に遅れがでている場合は可能性が低く、列車など設備の故障で駅に停車している場合にとられる処置です。
「無賃送還」という扱いになり、出発駅まで無料で戻ることができ、全額返金(特急料金、乗車券代)されます

 

ひたすら出発を待つしかないケース

これは何ともしようがなく、待つしかありません。

 

どんなに遅れても目的地駅に到着した場合は、運賃(乗車券代)は戻ってきませんが、2時間以上の遅れであれば特急料金が全額戻ります。
降車駅で改札を出ると、2時間以上遅延した場合は自動的に「遅延証」の印字がある切符が出てきます。払い戻しに必要ですので、捨てないようにしてください。

 

過去のケースでは、日をまたいだ場合でも遅延の扱いとなることがあります。
列車がそのまま仮眠室として使われたり、駅で降ろされて雑魚寝したりと厳しい状況になる可能性もあります。

 

 

列車に閉じ込められた場合

状況は毎回違うため、あくまで一例としてご参考としてください。
できることは少ないですが、なるべく快適に過ごせるように早めに備えるのが大事です。
ただし、周辺の人と協力して助け合うこともお忘れなく。

 

飲み物・軽食の確保

車内販売を見かけたらすぐに飲み物と食べ物を確保しておくことをお勧めします。買い占めはダメですよ。
駅だと補充や配られるケースもありますが、駅間だと遅くなります。

 

座席の移動

列車が空いている場合に限られますが、同じ設備(自由、指定、グリーン)で少しでも居心地が悪い席だったら席の移動をしてしまいましょう。
例えば隣席に人がいる場合は、誰もいない席に移るなど。

 

トイレは早めに

新幹線のトイレは汲み取り式です。
長時間に及ぶ停車となると利用できなくなったり、最悪は溢れてしまったりと過去の例であります。
できる限り早めに済ませておきます。
トイレは東海道新幹線の場合は奇数号車の東京寄りにあります。

 

コンセントの確保

スマホや携帯は状況や最新情報を得るのに必須です。
列車によって位置が違います。

 

 

 

まとめ

仕方のない遅延ですが、駅の改札などで駅員さんに文句を言いまくっている人を見かけます。
怒っても何も変わらないので、用事の段取りをしたら、あとはなるべくのんびり行動することが疲れない方法です。

 

遅れは状況によって対応が変わりますので、駅の放送や掲示をきちんと見ましょう。

 

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